家事と仕事に見る「自己決定権」の共通点

今日は経理の話から少し離れて、「自己決定権」について話していきたいと思います。

「自己決定権」を辞書で調べると、以下のように記されています。

一定の個人的な事柄について、公権力から干渉されることなく、自由に決定する権利。日本では日本国憲法13条で保証されている幸福追求権の一部と考えられる。例えば、結婚・出産・治療・服装・髪型・趣味など、家族生活・医療・ライフスタイル等に関する選択、決定について、公共の福祉に反しない限りにおいて尊重される。

家族での共同生活において、「家事」というカテゴリにおいて自分の「自己決定権」はいかほどでしょう。日々を振り返ってどうかと考えると、「ほぼ無い・・・?」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。私自身もそうなのではと思っています(笑)

アイパートナーズのメンバーのとある話。このメンバーや私に限らずだと思うのですが、ご家庭で家事を行う場合、ご夫婦で必ずしもやり方が一緒であるというケースは稀ではないでしょうか。

みんなにとって忙しい朝の時間、そのお父さんは出勤時間が子供たちよりも遅いため、なるべく子供たちの準備や導線を妨げないように、父なりに配慮をしているそうです。そのため、この時間帯は基本家の中で動いていないそうです。ですが、これはこれで家族から見ると、「お父さん何もしてない」と見えるようです。そこで、では出来る家事をみんなの邪魔にならないようにやってみると・・・「いつもはやらないのに、なんで!?」なんて驚かれてしまったり。世のお父さん方、苦労していませんか?(笑)

私自身が家事を行うとき、どうしても妻に遠慮してしまうことが多いんです。これが先程話した「自己決定権」に関連しているのではないかと思っています。というのも、圧倒的に私よりも妻の方が自宅に滞在している時間が多い中で、通常の家事の大半は実際にやってもらっているのが現状です。そうなると、家事に関わっている人のやり方がベースになります。そこで、たまたま時間の空いた私が手伝おうとなると、やり方が<いつもとは>違うとなってしまい、なんだかスムーズにいかないんですよね。人が違うと、やり方も違って当然なのですが・・・これが暇な時間ならそれでもOKだったりするのですが、忙しい時間帯で発生すると・・・みなさんのご想像にお任せします。

これらは弊社メンバーや我が家での一幕ですが、まさに仕事においても同じようなことが言えるのではないかと思っています。仕事における「決定権」は「裁量権」と呼ばれていますね。

裁量権とは?

仕事の進め方や優先順位、業務時間などについて自分で決める自由度。

裁量権のメリットとしては、自分で考え、意思決定を行うことで問題解決能力が高まり自己成長につながります。また、自主的に働ける環境は、仕事への意欲を引き出されるのでモチベーション向上になったり、柔軟な働き方ができることで、より効率的に業務を進められるので、生産性が向上します。

裁量権があるというのは、上記だけ見ても良いことだと思います。しかし、この裁量権、実際仕事に携わる人の中にどれくらいの人にその権限があるのでしょう。企業によって裁量権の範囲は異なりますし、自由度の高い企業文化とそうでない企業、文化の違いなどもあります。現状の業務に疑問を抱いていても、裁量権がないと違和感を覚えながらも言われたやり方、古いやり方をずっと継続しているなんてことも珍しくないのではないでしょうか。決定権がないとついつい遠慮してしまいますし、違和感があっても言えないということもあるでしょう。

業務においては特にこの遠慮は非常にもったいないですよね。それに加えて、新しいことを取り入れることは最初がとても大変といったことも多いです。多少スムーズにいかないこともあるかもしれませんが、先に進むことで必ず良い方向へ向かっていけますし、結果として、やって良かったと思えるでしょう。当社では、些細な違和感や疑問からのご相談も承っております。こんなことでもどうにかなるのかな?と思ったら、どうぞお気軽にお問い合わせください。