Excelなど「古い販売管理方法」からの脱却

先日ある企業様からご相談をいただき、ふと懐かしい思い出が蘇りました。

その会社では、営業活動の進捗管理にエクセルを利用していて、私自身が社会人なりたての約20年前に使っていたものと瓜二つのエクセルをまた使うことになったからです。

「まだエクセルって現役なんだな。がんばれ!」という思いと、「販売管理システムを導入したら良いのに・・・」という2つの思いがありましたが、今回は「販売管理システムをいれたら良いのに・・・」の方を深掘りしていこうと思います。

まずは、エクセルが業務管理に向かない理由をいくつか挙げてみましょう。

1.データの複雑性と拡張性:

営業の進捗データはしばしば複雑で多様な形式を取ります。エクセルは基本的な表計算ツールであるため、複雑なデータを管理し、分析するのには限界があります。

2.データの整合性:

複数の人がエクセルファイルを共有して編集すると、データの整合性が損なわれる可能性があります。異なるバージョンのファイルが存在すると、情報の不整合が生じます。

3.リアルタイム情報の不足:

エクセルは通常、静的なデータを扱うツールであり、リアルタイムの情報共有や更新が難しいです。営業の進捗情報は常に変化するため、エクセルでの管理はあまり適していません。

4.チームワークの制約:

エクセルファイルの協力作業は制約が多く、同時に複数のユーザーがデータを編集することが難しい場合があります。共有とコラボレーションが必要な場合、プロジェクト管理ツールの方が適しています。

次に、販売管理システムを入れたら良いことは分かっているけどなかなか進まないという話も聞きます。なぜでしょうか?この理由をいくつか挙げてみましょう。

1.新しいツールやソフトウェアを導入する際、従業員はそのツールの使用方法や機能を学ぶ必要があります。

2.新しいツールを使い始める際、ミスやエラーが起きる可能性があり、エラー修正に時間とリソースがかかることに不安があります。

この2点は新しいツールに入れ替えた際は必ずと言っていいほど起こる現象です。

新たなツールの導入となると、既存の業務手順やワークフローがこれまでとはもちろん変わります。そして、既存のデータの移行などの作業もありますし、導入完了・ツール稼働までは、移行作業と通常作業の重複作業が必要になるため時間と労力は確実に倍近く必要になるため、「誰が責任を持つか?」「誰が作業をするか?」が大きな問題になります。

そして何より大きいのが、社員の抵抗感かと思います。新しいツールへの変化には、抵抗感や不安を感じる人が多いです。変化に対する不安がある場合、適応していくにはある程度の時間がかかる場合があります。

これらの現象は必ず発生し、導入がなかなか進まないことが非常に多いのが実情ですが、

そのうえで、「いつまで昔からの変わらない管理方法を続けるのか?」は、常に問われるテーマかと思います。みなさんの職場ではいかがでしょうか?