「そろそろオフィスを引っ越そうかな」なんて時。物件を見ていると、様々な条件が並んでいますね。「家賃〇万円」「駅から徒歩〇分」「広さ〇坪」・・・
でも、オフィスを借りるときに、もう一つ考えておきたいことがあります。
それが、「個人名義で借りるのか、法人名義で借りるのか」ということ。
同じ物件、同じ家賃でも、契約する名義によって、契約に対する考え方はかなり変わってきます。
個人契約と法人契約では、法律上の立場が違う。
オフィスとして利用する物件であっても、契約者を個人にすることはあります。
例えば、個人事業主が自分の名義で事務所を借りるケースなどです。
「個人契約」と「法人契約」で何が違うのか?実際の賃貸契約では何が変わるのか。
大きいのは、契約主体と、その契約がどのような取引として扱われるかです。
法人契約の場合は、文字通り会社が契約当事者になります。
そして、オフィスは「事業のために借りる物件」なので、契約内容も事業用賃貸として整理されます。
そのため
・原状回復
・敷金・保証金
・償却・敷引き
・中途解約
・違約金
・契約期間
・更新条件
これらが「契約書にどう書かれているか」が非常に重要になります。
特に事業用賃貸では、住宅賃貸よりも借主に広い原状回復義務を負わせる特約が設定されることがあります。
「普通に使っていただけなのに、そんな費用がかかるとは知らなかった」ということが起きかねませんので、契約する前にその条件を理解しておくことがとても重要になります。
また、法人でオフィスを借りるときによく出てくるのが「敷金・保証金・償却・敷引き」です。
例えば、こちらの契約。
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保証金300万円
解約時償却50万円
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300万円を預けても、50万円は返ってきません。さらに、原状回復費が別途発生する契約なら、その費用もかかります。つまり、「保証金を払っているから、退去時の費用は大丈夫」ではないのです。
預けるお金はいくらなのか、返ってこないお金はいくらなのか、退去時に別途負担する費用は何なのか、これらを事前に確認する必要があります。
もう一つ注意したいのが、中途解約です。
例えば、「解約する場合は6か月前までに通知」という契約だったとします。その場合、会社の事情で3か月後に退去したくなっても、簡単にはいきません。さらに、「契約期間途中で解約する場合は、賃料〇か月分を違約金として支払う」といった条項が入っていることもあります。
事業用賃貸では、こうした違約金条項が問題になるケースもあり、実際に有効と判断されている例もあります。
ですので、「入るとき」だけではなく、「出るとき」までトータルで契約条件をしっかり確認すること。これが改めて重要!
オフィスを探すとき、まず思い浮かぶのは「どのエリアにするか」「家賃はいくらまでか」などを考えます。でも、これからオフィスを借りる方には、物件の条件だけでなく、それとあわせて「誰の名義で借りるのか」も考えておいたほうがいいと思います。
個人名義なのか、法人名義なのか。その契約がどのような法的な位置づけになるのか。個人で借りる場合は、「仲介会社が説明してくれるだろう」と思ってしまいますが、特に法人で借りる場合は、「契約書に書かれている条件を、自分たちで理解してから契約する」くらいの姿勢が必要かもしれません。
今回、法人としてオフィスの賃貸契約を検討していて、改めて感じたのが、「法人契約って、個人契約と同じ感覚で考えてはいけないんだな」ということでした。
自分自身の体験も含めて、改めていろいろと学んだオフィスの引っ越しあれこれ。
オフィス選びの際に、みなさんも参考にしてみてください!
※本稿は一般的な情報をもとにした個人的な考察です。実際の法的な扱いや契約の有効性は、契約内容や利用目的、個別の事情によって異なります。